第2回石橋湛山研究学会

第2回石橋湛山研究学会開かれる(編集部)

昨年12月13日、第2回石橋湛山研究学会が立正大学品川キャンパスで開催された。第1部では3人の若手研究者からの報告が行われた。

  1. 「石橋湛山における国益増進策としての小日本主義―思考の合理性を中心に」と題して報告を行った鈴村裕輔氏(法政大学国際日本研究所客員学術研究員)は、 石橋の思考の合理性を分析し、石橋の小日本主義の具体的な議論の特徴として「東洋の盟主・日本の否定」、「国益としての小日本主義」をあげた。
  2. 小松優香氏(筑波大学准教授)の報告は「石橋湛山の政治思想―存在論としての全体論、政治的立場としての個人主義」。なぜ、石橋は小日本主義を続けることができたのか。 青春期の大日本文明協会との出会いや、『東洋時論』の文芸記者時代の言論に注目し、進化論の影響などの中で石橋の文明観・人間観が形成され、「欲望統整」論という哲学的原理に発展するとした。
  3. 望月詩史氏(同志社大学高等教育研究機構助手)の報告「石橋湛山の議会政治論――日本への問いの一断面」は、期せずして、この報告の翌一四日は総選挙の投票日、 また五八年前の昭和三一年、自民党総裁選で岸信介を決戦投票で破った日でもあった。

議会政治がなぜ必要か。石橋は幅広い人々の利害や意志を反映させるために、「少数の代表」を重視することから小選挙区制には批判的で、比例代表制を支持していることなどが指摘された。 この三氏の研究報告をめぐって、上田美和氏(早稲田大学講師・学会世話人)の司会で、「小日本主義は貫かれたのかどうか」などのフロアからの質疑応答に答えて、三氏の討論が行われた。 休憩の後、第二部は「石橋湛山と現代―湛山研究に期待するもの」と題したシンポジウムが東洋経済新報社山懸裕一郎社長(学会副会長)の司会で行われた。

パネリストは立正大学学長の山崎和海氏、NHK・Eテレ「知恵泉」で石橋湛山を取り上げた酒井邦洋氏(NHK制作局ディレクター)、そして経済界から三国陽夫氏(三国事務所)の三氏。 湛山研究に期待するものとして、酒井氏は、ジャーナリストとして「湛山の言論が当時の日本現実社会にどれだけ影響力があったのか」を知りたいと。

山崎学長は湛山の作った建学精神を、現在の大学で教育目標にどう落とすのかに苦労している立場からいえば、湛山研究も現在的な課題=境遇に対して、実践にどう落とすのかというメッセージが あってもいいのではないかと。三国氏は自らの経験に基づいて、湛山を読むことによって、その背景が理解できる、日本経済の発展を理解することが必要であるとした。

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